四肢断裂ファクトリー

健康な手足です

ごちそうさまが言えない

私は
ごちそうさまが言えない。

なんと行儀の悪い女だ
親の教育が悪かったのだろう
なんだこいつ
と思うだろう
申し訳ない

本当に言えないのだ
言おうと努力はしているのだが言えない

さらに
いただきますも言えない
なんと最悪な女だ
こういう奴が日本をダメにするんだ
と思うであろう
だけど考えて欲しい
これを読んでいる人は
出来ているであろうか

飲食店でごちそうさまが言えない

私はラーメン屋とラーメン屋と寿司屋とパン屋でアルバイトしたことがあるので飲食店で働いている人の気持ちはわかっているつもりだ
お礼を言われると嬉しいし、お盆をカウンターに上げてくれると恐れ入ります

私も外で食べるときはなるべく店員さんに迷惑をかけたくないので、出来る限りの事はしている

席に着いて水が来たら
「ありがとうございます」
注文するときは
「お願いします」
料理が来たら
「ありがとうございます」

こんなことブログに書かなくても
当たり前なんだが
別に自慢をしているわけでもなく

しかし、ごちそうさまが言えない
言えないのだ
もちろん言ったほうがいい
それ以外の言葉が出るのであれば
言えるはずだろう
店員さんも言われると
嬉しいかもしれない

恥ずかしいのだ
恥ずかしい
もし店員さんに聞こえていなかったら
独り言になる

他の「ありがとうございます」
「お願いします」は、店員と自分一対一の会話として成立している
しかし、ごちそうさまはつぶやきに等しいと思う
聞こえていなかったら独り言
なんか切ない
街でブツブツ言ってるおじさんと同じなんじゃ…
食べた物に対して感謝の意を込めて言うのであれば独り言になってもいいだろう

しかも、「ごちそうさま」なんて別にボソッと呟いても悪く思う人はいないだろう
だけど勇気が出ない
いつも言おう、言おうと思っても微妙に傾いたお辞儀をして中腰で店を出てしまう
なんとも無様
人と一緒にいれば、言える気がする
ごちそうさまを聞いていてくれる人がいれば恥ずかしくないのだ

人脈……